こんにちはー、Ryo@nydewebdesignです 🙂
長男が週2でデイケアに行くようになり、私もその間少しリラックスできるようになりました。
でもアメリカのデイケアって高いんです。
平均のデイケア代・給与額から見えるアメリカの共働き事情、そして最後には日本の保育所事情にもちょっと物申してます。
誰でも預けられるデイケア
日本でも同じことですが、下記の要素でデイケア代は大きく変わってきます。
- 居住地(郊外より都市のほうが高い)
- 年齢(幼児より乳児のほうが高い)
- 日数(多く預けるほど一日あたりの金額はお得)
- 施設形態(認可センターの他に無認可で自宅でやっているパターンもある)
大きく違う点は、アメリカのデイケアでは、日本のように親の就労状況を問われることなく、単純に定員に空きがあるかどうかだけを要件とするケースがほとんどです。
つまり空きがあり、支払能力があれば誰でもデイケアに預けられるのです。
全米の平均デイケア代
National Association of Child Care Resource & Referral Agencies によると、年間平均デイケア代は11,666ドル(月972ドル)だそうです。
しかしこれはあくまで平均。
価格帯は年間3,582ドル〜18,773ドル(月300ドル〜1,564ドル)と非常に幅広く、地域差がとても大きいことがわかります。
特に生活費が高いボストンやサンフランシスコなどの都市部では、約2,000〜2,500ドルとレポートされています。(マンハッタンもそうですね。。)
一方、日本の保育費用の平均は一家庭あたり約2〜3万円です。
参考:ベネッセ教育サイト「年収によって変わる保育園の費用!ズバリ平均おいくら?」
世帯収入の1割以上を占めるデイケア代
ではこれだけのデイケア代をかけて、どの程度稼いでいるのか?というのも気になるところですね。
全米の世代別平均年間所得額は、25〜34歳で40,352ドル、35〜44歳で50,752ドル。
性別でわけてみると、男性は25〜34歳で43,056ドル、35〜44歳で55,380ドル、女性は25〜34歳で37,084ドル、35〜44歳で45,604ドルです。
参考:Here’s how much the average American earns at every age
男性のほうが平均は高いですが、フルタイムで共働きだとすれば二馬力で100,000ドル。
収入の1割以上をデイケア代が占める計算になり、決して安くはありません。
ボストン・サンフランシスコは2割近く
もちろんデイケア代が高い = 生活費が高いエリアは平均給与も高いです。
ボストンの平均所得は70,000ドル、サンフランシスコは85,000ドルというデータもあるので、それが二馬力だと思えば、夫婦共働きで$140,000〜150,000ドル。
一見高所得者に見えますが、いま一番賃貸物件が高騰しているサンフランシスコにいたっては(2ベッドルームで4,500ドル!!)、一人で暮らしていくにも150,000ドル稼ぐ必要があると試算されています。
その上、年間2,000ドル x 12ヶ月 = 24,000ドルのデイケア代が、世帯収入の2割近くを占めてしまうのだから、決して楽な暮らしではないはず。(どちらかの所得が平均以下なら割合はもっと増える)。
なぜアメリカのデイケアは高いのか
では、なぜこんなにアメリカのデイケア代は高額なのでしょうか?
人件費
まずアメリカのお金を語るには外せない人件費。
デイケアのような施設では、Early Childhood Education(ECE)という就学前教育に特化した学位を持った人を採用しており、長男が通っている施設も全員がECE学位取得者です。
そうすると一人あたり平均給与が$50,000前後まで跳ね上がるので、当然人件費がかかります。
先生一人あたりの子どもの数
そしてアメリカが定めたTeacher-Child Ratio(先生一人に対する子どもの数規定)では、15ヶ月までの乳児は1:3(先生一人に対して乳児3人まで)、28ヶ月までは1:4、36ヶ月でも最大で1:6となっています。
長男の2歳〜3歳向けクラスでも、10人ちょっとの子どもに対して、メインの先生+アシスタント2名の計3名体制で見てくれています。
日本は3歳児だと子ども20人に対して先生が一人という目安を定めているそうなので、必要な先生の数にも大きな差があります。(というか、一人で20人も見れるんでしょうか…素朴な疑問。)
ちょっと物申させてください。
日本では「保育園に落ちた日本死ね」に代表されるように、「保育所が足りない」と言っている人がたくさんいるわけですよね。保育士の人手不足を解消するために政府が補助を出したり。
でもその一方で、「保育料が高くて払えないから働けない。安くしろ」という声もあるわけです。
そりゃーあんた都合が良すぎない?と私は海の向こうから眺めています。
自分はなるべく高いお給料で働きたい。
子どもはなるべく安い料金で預けたい。
それって、すっごく矛盾しています。
政府ガー、政治家がガー、じゃなくて、そもそも安心が第一の子どものサービスに安さばかりを求めた結果、保育所が足りなくなり、保育士が辞めていくという現状に繋がっているかもしれません。
「保育料高い→払えない→働かない→世帯収入下がる→お金がない」のサイクルから、「保育料払って働く→最初はトントンでもいい→給料上がる努力をする→世帯収入上げる→お金に余裕が出る」のサイクルを目指さないと、一生不景気ですよ。日本。
これだけお金をかけてどうして働くのか
とはいえ、アメリカでも夫婦とも稼いでいる家庭ばかりではなくて、私のまわりにも「夫婦のどちらかはデイケア代を払うために働いている」というカップルも珍しくありません。
特にデイケア+ナニー(ベビーシッター)を雇っている場合は、さらに料金も跳ね上がり、赤字になっている人も。
それでもやはり親にとってはキャリアを継続するというメリット、子どもにとっては先生や他の子どもと触れ合い、様々なことを学んでくるという教育的なメリットがあるため、子どもを預けて働く道を選ぶ人が多いのです。
もちろん、専業主婦/主夫として「子どもが小学校に入ったら仕事復帰する」と言っている人もいますし、そこの価値観は人それぞれ。
でも長男がデイケアに行き始めて、少し寂しく感じるかな…と思いきや、「私も頑張ってもっと稼いでくるから、もっと学校行こうね!」ってなった私は、やはり専業主婦に向いてないようですw
母ちゃん頑張るよ!!!
まとめ
待機児童が多いエリアで、いっそ保育士さんのお給料を月25万ぐらいにして、保育料を一律8万円ぐらいにした高級保育園でも作ろうかと妄想しています。(絶対需要あると思うんです!!)
では、そろそろ長男のお迎えに行ってきます。Ryo@nydewebdesignでしたー!