【論文全訳】「早期の離乳食開始がアレルギー予防に効果的」説がアメリカの主流です

離乳食
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こんにちは 🙂

生後半年を控え、そろそろ離乳食を考え始めないとな〜と思ってるんですが、気になるのが食物アレルギー。息子は肌が荒れがちなので、もしやアレルギー?と心配しています(´;ω;`)

日本では「早く離乳食を始めるとアレルギーのリスクが高くなる」が定説ですが、アメリカの最近の主流セオリーは「早期の離乳食開始がアレルギー予防に効果的」というものです。

ネットやテレビでは様々な情報が飛び交い、小児科医や身内が言うことも全然違う。何を信じればいいのか難しいアレルギー問題。一つの参考になればと思い、アメリカ小児科医学会が発表した論文を翻訳しました。

原文はこちらです。

免責事項

当記事は米国アレルギー・喘息・免疫学会議(AAAAI)が発表した勧告を和訳したものです。

当ブログに掲載された情報を利用される場合は、ご自身の判断と責任においてそれらをご利用ください。当ブログの情報を利用することによって生じたトラブルや問題は、責任を負いかねます。予めご了承ください。

また当ブログの和訳を無断転載することは一切禁止しております。

ざっくり読みたい方へ

当記事は論文の全訳なので超長いです。また論文形式のためとても読みにくいです。

ざっくり結論を知りたい方は、最後の概要まで一気にスクロールしていただくことをオススメします。。

では、下記から全訳です↓↓↓

はじめに

アトピー疾患の有病割合の増加に伴い、特にリスクが高い乳児における主要な予防策は意味をなさなくなってきた。この状況を鑑み、米国アレルギー・喘息・免疫学会議の「食品副反応委員会(Adverse Reactions of Foods)」は、現在有効な文献及び専門家の意見を基にした栄養学的知見を生かして、プライマリーケア医及びアレルギー予防専門家の意見を集約した勧告を作成することとなった。

勧告は下記のとおりである。

  • 1) 妊娠期及び授乳期における食品制限は、現在は推奨されていない。しかしピーナッツに関してはさらなる調査が必要である。
  • 2) 生後4-6ヶ月までは完全母乳が望ましい。完全母乳ではないハイリスクな乳児(アレルギーの可能性が高い乳児)は、アレルギー疾患と牛乳アレルギー予防のために加水分解乳を与えるとよい。
  • 3) 補完食は生後4-6ヶ月で開始してよい。アレルギー性食品(牛乳、卵、大豆、小麦、ピーナッツ、ナッツ類、魚、甲殻類)をいつ/どのようにあげ始めるかについてはこれまで公式勧告がなかったため、ここに作成した。また、補完食の開始時期は個人によって違い、専門家とのコンサルテーションを考慮すべき理由も挙げた。

概要

主なアレルギー予防とは「症状が発生する前に予防すること」を指す。

主なアレルギー予防法の調査と、アレルギーを起こすリスクが高い乳児に関して多くの研究がなされてきた。アメリカ小児科医学会(AAP)に代表されるいくつかの委員会や、ヨーロッパ小児アレルギー及び臨床免疫学学会とヨーロッパ小児消化器・肝臓学及び栄養学会の共同ガイドラインなどは、少なくともアレルギーの診断を受けた第一親等(親または兄弟姉妹)持つ乳児はアレルギーになる可能性が高い = ハイリスクと定義した

この「ハイリスク」の定義の大きな問題は、含まれる範囲がとても広いことである。例えば父親がアレルギー性鼻炎を持っている乳児がハイリスクと定義されるのに対して、複数の兄弟が深刻な喘息と食物アレルギーを持っている場合も当てはまる。

この二人の乳児のように違う程度のリスクであっても、研究結果が一般集団の一部に当てはまると保証されてしまうことになるし、治療の効果が異なるリスク程度が違う乳児を同じように考えてしまうことになる。

多くの研究がこのような特定のハイリスク患者で実施され、結果・勧告も同じ研究内で結論付けられているが、一般集団での効果がどこまで本当なのかを示した論文はまだ数少ないことも考慮する必要がある。

この勧告はプライマリーケア医、アレルギー専門医、ほかの専門医への資料として書かれたものである。第一部は2012年8月時点での「妊娠期の食事制限」「母乳育児」「複数の粉ミルクの使用法」「小児アレルギー発症と補完食を与える時期」についての発見・提言を要約したものである。

この勧告は、食品アレルギーやアトピー性皮膚炎など、既にアレルギーを発症している子どもには対応しない。

AAPの栄養学委員会やアレルギー・免疫学セクションが上記の発見を2008年に検証した際は、幼児にいつ/どのように主なアレルギー性食品(牛乳、卵、大豆、小麦、ピーナッツ、ナッツ類、魚、甲殻類)を与えるかについて公式な勧告は何も出されなかった。そのため本論文の最終項では、幼児のアレルギー性食品の摂取開始時期についてプライマリーケア医と専門医が患者にアドバイスできるよう、一般的なガイドラインを述べた。

エビデンス(医学的証拠)は論文審査のある文献から引用しているが、残念ながら現在までにアレルギー性食品の早期摂取がアレルギー予防になりうるとのデータを示した研究は数少ないことは考慮するべきである。

そのうちいくつかは専門家の意見や、エビデンスのない意見を反映したものがある。同じく、アレルギー性食品をどのように与えたらよいか、また補完食開始前のアレルギーテストをするべき子どもの条件を調査した研究もない。よって、この勧告はすべての患者に当てはまるわけではなく、より多くのデータが集まった時に再度更新する必要がある。

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小児アレルギー予防としての妊娠期のアレルギー性食品制限について

妊娠期のアレルギー性食品の制限

  • 妊娠中の牛乳・卵の摂取制限は子どものアレルギー発生率に影響しない。
  • 以前の研究では、妊娠期及び授乳期のピーナッツ摂取制限と、その子どものピーナッツアレルギー発生とは関連がないとしていた。25人を対象にした小規模な遡及的研究では、妊娠中に1週間に1回以上ピーナッツを摂取した場合、子どもにピーナッツアレルギーが出るリスクが高まるとした。
  • もっと最近行われた約500人の牛乳もしくは卵アレルギーを持つアトピーの乳児を対象とした研究では、妊娠期に1週間に2回以上ピーナッツを摂取した場合、その子どもがピーナッツに鋭敏性を示す可能性を高めるとした。(※この場合の反応とはIgE値が5KU/L以上、ピーナッツアレルギーの可能性があるといえる数値を示すが、子どもへの食物経口負荷試験は行われていない。)
  • ある研究では、妊娠期にナッツ類(ピーナッツに限定しない)をほとんど摂取しなかった場合に比べて、毎日摂取していた場合は小児喘息の発症リスクが高くなるとした(ただし8歳時点でピーナッツアレルギーがレポートされていない場合)。一方で、別の研究では妊娠中に1回もピーナッツを食べなかった場合に比べて、週に1回以上食べたほうが、子どもが喘息を持つ確率が少なかったとした。
  • 人体研究のシステマティックレビューと動物実験の専門家によるレビューでは、妊娠期にピーナッツを摂取すること、もしくはピーナッツを制限すること、いずれについても後のピーナッツアレルギー発症への影響は見られないと発表した。

授乳期のアレルギー性食品の制限

相反するデータが存在するが、母親の授乳期のアレルギー性食品制限は子どもに著しい恩恵は与えない。いくつかの研究では、2歳までのアトピー性皮膚炎減少について可能性が見られたが、2歳以降については違いがない。

概要

  • 妊娠期における卵・牛乳などの基礎食品の摂取制限は現時点では推奨されない。妊娠期のピーナッツ摂取と子どものピーナッツアレルギーの相関性については結論が出ておらず、現時点ではピーナッツの摂取制限への勧告も作成されていない。
  • 授乳期における母体のアレルギー性食品の摂取制限についても、現時点では何も勧告は作成されていない。しかし出生直後にアレルギーの兆候を見せた乳児は食生活の見直しが治療法に含まれる可能性があるため、この限りではない。

Note

食生活の制限は、たんぱく質・カロリー摂取が重要である母体及び胎児・乳児へ影響を与える可能性がある

アレルギー性食品の制限が推奨されていない現代で、もし母体が妊娠期/授乳期に摂取制限を行うならば、母体と子どもの両方に十分な栄養が行き渡るよう栄養士とカウンセリングを行うことを推奨する。

子どものアレルギー予防としての母乳育児

アトピー性皮膚炎について母乳が与える影響

メタ分析では、生後3ヶ月をミルクで育てた乳児に比べ、完全母乳で育てた乳児はアトピー性皮膚炎の発症率が低いとの結果が出た。しかし直近のシステマティックレビューとメタ分析から議論の的となった研究が削除された際、この結果は喪失した。

3ヶ月以上の完全母乳育児がアトピー性皮膚炎を増加させる、減少させる、効果がない、いずれについても相反する論調がある

小児喘息について母乳が与える影響

  • 生後3-4ヶ月まで完全母乳だった乳児は、4歳未満の上気道感染が原因である喘息の症例数が少ない。
  • 6歳以降の喘息はアトピー性喘息と関連することが多いが、このタイプの喘息と母乳育児の関連性は研究によって結論が相反することから、母乳育児との関連性ははっきりしていない。
  • いくつかの研究では、母乳育児は14歳移行の喘息を増加させるとしている。

子どもの食物アレルギーについて母乳が与える影響

  • システマティックレビューは、ハイリスク乳児において、普通の牛乳たんぱくミルクを与えた乳児と比べて、少なくとも生後4ヶ月まで完全母乳育児をした場合は牛乳アレルギー(食物アレルギー全般ではない)のリスクが低いとした。
  • しかし一般的に結論付けるにはエビデンスがまだ不十分であり、一般集団では完全母乳育児の明確なメリットは発見されていない。

アレルギー性鼻炎について母乳が与える影響

  • 予測試験のメタ分析では、生後3ヶ月までの完全母乳育児が効果的であるとしたが、この結果は統計学的優位性ではボーダーライン上である。直近の研究では、母乳育児が子どものアレルギー性鼻炎のリスクを減少すると発見したが、この研究は予測試験一つだけで、しかもリスク減少が見つかったのはアフリカン・アメリカンの小集団だけである。
  • アレルギー性鼻炎における母乳育児の効果をもっと強く結論づけるには、もっと厳密な方法論及び長期間のフォローアップが必要である。

概要

少なくとも4-6ヶ月までは母乳育児を推奨する。理由は、2歳までのアトピー性皮膚炎のリスク低下、4歳までの喘息発作リスク低下、2歳までの牛乳アレルギー発症率低下(一般的な食物アレルギーは含まない)について有用な可能性があるためだ。

母乳育児のアレルギー性鼻炎への効果は現時点でははっきりしていない。

小児アレルギー予防のためのミルクの選び方

牛乳たんぱくミルクと加水分解乳

ペプチドミルク(pHFs)はアトピー予防及び牛乳アレルギーに効果的だとした研究がある。

ペプチドミルクとカゼイン加水分解乳/乳清たんぱく質加水分解乳(eHF)

  • 2つの試験のメタ分析では、喘息・食物アレルギーを含む乳児のアレルギー発症について、ペプチドミルクと乳清たんぱく質加水分解乳の違いはないとした。
  • ある大規模な研究では、生後4ヶ月まで母乳の補完または代替品として牛乳たんぱくミルクを与えた場合とくらべて、加水分解乳(特にカゼイン加水分解乳)を与えた場合は、6歳までのアトピー発症リスクが低下するとした。喘息・食物アレルギーについては何の効果も言及されていない。

ペプチドミルクや乳清たんぱく質加水分解乳の可能性、幼児期・思春期・成人期と成長後の影響について確証するためには、ハイリスク乳児におけるさらなる予測試験が必要である。

大豆ミルクとアミノ酸乳

  • 大豆ミルクの有用性についてのエビデンスはない。
  • アミノ酸乳についての試験は現時点では不足している。

概要

アトピー予防を目的とした母乳の代替品としてのミルク育児については、エビデンスは不十分である。しかし生後4-6ヶ月までを完全母乳で過ごせないハイリスクの乳児には、アレルギー及び牛乳アレルギー予防のために加水分解乳が効果的である。

乳清たんぱく質加水分解乳はペプチドミルクより僅かに効果的だが、データは不十分である。

アトピー予防に関する大豆ミルクの検証は十分になされておらず、アミノ酸乳についてもさらなる試験が必要である。

アレルギー予防のための補完食の開始時期

開始する時期

  • 生後4-6ヶ月の間は、成長を促すためと栄養素を補完するために補完食が必要である。補完食の開始は遅れることもあるが、乳児の首が座り、サポート付きで座れるようになるまで待つべきである。
  • AAPは補完食の開始は少なくとも生後4ヶ月まで待つべきだとしたが、母乳育児の場合は6ヶ月まで待つことが望ましい。ヨーロッパアレルギー及び臨床免疫学学会の専門家パネルでは、母乳育児でもミルク育児でも、生後4-6ヶ月の間に補完食を始めることを推奨している。WHOは生後6ヶ月までの完全母乳育児を推奨している。
  • 非制限人口群では、生後4ヶ月の前に離乳食をあげた場合、その後10年間にアトピー性皮膚炎の診断を受けるケースが増加するとした。
  • 生後4-6ヶ月より遅くに離乳食を始めた場合のアレルギー予防効果は、現時点では何もエビデンスがない。
  • 離乳食を遅く始めた場合(特にアレルギー性食品)は、食物アレルギーや湿疹になる可能性が高くなるとした。

2000年発表のAAP勧告では、アレルギー性食品の摂取開始時期を遅くすること(1歳までに牛乳、2歳までに卵、3歳までにピーナッツ・ナッツ類・魚)がハイリスク乳児の将来的なアレルギー予防に効果があるとしていた。しかしそこからの10年間で食物アレルギーとアレルギー疾患の発症率は大幅に増加し、この勧告を再度見直すこととなった。

現在の文献を詳細に検証した結果、AAP栄養学委員会とアレルギー及び免疫学セクションは「アレルギー性食品の摂取開始時期を遅くした場合のアレルギー発症率に関する有用性は認められない。これはヨーロッパ小児消化器・肝臓学及び栄養学会やヨーロッパ小児アレルギー及び臨床免疫学学会などの他の専門家組織とも合意した」と結論づけた最新版を2008年1月に発表した。

新しいレポートでは、いつ/どのようにアレルギー性食品を与え始めるべきかという具体的なガイドラインはない。よって、このレポートではプライマリーケア医や専門家が患者や親に「いつ/どのように離乳食(補完食)を進めたらいいか」と聞かれた場合に備え、一般的なガイドラインと提言を作成した。

一点、一般的なガイドライン資料では全てのシナリオに対応することは不可能である。例えば食物アレルギーや深刻な湿疹と診断された乳児などは、このガイドラインと違う治療が適した状況もあるだろう。その場合はプライマリーケア医や専門家の指示を注意深く仰ぐことが重要である。

離乳食開始時期の遅れが食物アレルギー・湿疹のリスクを高める、早期の離乳食開始がアレルギー予防になりうるとしたデータが現れ始めている

  • 乳児のシリアル(小麦、麦、ライ麦、オーツ)摂取と、小麦アレルギー発症の相関性を調査した小規模な試験では、6ヶ月以降にシリアルを与え始めた場合でも小麦アレルギー発症を予防には効果がなかったとし、さらに小麦アレルギーのリスクを高める可能性さえあるとした。他の研究では、6ヶ月以降から小麦を与えた場合、5歳時点で行ったIgEテストで、小麦アレルギーに対する鋭敏性が大幅に増加したと発表した。上記の試験から得られた数少ない情報をうけ、小麦アレルギー予防として小麦食開始時期を遅らせることは推奨されていない。
  • 1歳未満に補完食に加えた少量の牛乳(たとえば焼き菓子や、チーズやヨーグルトなどのほかの乳製品)を与えることは安全である。加えてある研究は、母乳の補完として生後14日未満にミルクを通じて牛乳たんぱくを摂取した乳児は、母乳育児に比べてIgE依存牛乳アレルギーの予防効果が認められたとした。しかし牛乳アレルギーを予防するために必要なタンパク量は、この研究では示されていない。
  • 最近の研究では、早期に少量の卵を焼き菓子や調理(スクランブル、固茹で、目玉焼き、ポーチドエッグ)して与えることが効果的になりうるとした。うちひとつは、10ヶ月半以降に卵を与え始めた場合、5歳時点のIgEテストで卵への鋭敏性ハイリスクが出る確率が高かったと報告した。ほかの研究では、病歴やアレルギーテストへの反応、口頭食物負荷試験を通じて卵アレルギーと診断された乳児の中で、生後4-6ヶ月以降に卵を与えた場合より、4-6ヶ月までに卵を与えたほうが大幅に低い発症率だったとした。さらに焼き菓子に含まれる卵より、調理済み卵を与えるほうが一層効果があるとした。
  • 最近の研究では、4ヶ月未満で補完食(離乳食や牛乳)を開始した事例と、親がアトピー歴がある子どもの2-3歳時点でのピーナッツへの鋭敏性に対するリスク減少の関連性を発見した。しかし経口食物負荷試験は行われていない。英国在住のユダヤ人の子どもを対象とした研究では、イスラエルにいる早期から大量にピーナッツを摂取するユダヤ人の子どもに比べ、ピーナッツを食べない英国のユダヤ人の子どものほうが10倍ハイリスクだとした。両者の研究は、早期の補完食開始と乳児期のピーナッツ摂取がアレルギー予防になるうるかどうかという疑問を投げかけた。しかしこの現在有用なデータに基づいても、ピーナッツバターは生後6-12ヶ月の間に与えるのが望ましい。例外としては、ピーナッツアレルギーを持つ兄弟がいる場合は、ピーナッツを与える前にアレルギーテストやカウンセリングを行ったほうがよい(7倍のリスクを持つとされ、親の影響も考えられる)。この年令ではピーナッツの核は吸入アレルゲンとなるリスクも考えられ、プライマリーケア医が食べても安全だと診断するまで待つべきである。ピーナッツバターやピーナッツバターカップ、ピーナッツ味のキャンディー、ナッツ類のバターなどは与えてもよい。
  • ある研究では、9ヶ月以前に魚を与えると1歳時点での湿疹リスクが減少するとした。
  • 今日のレポートでは、大豆や甲殻類の早期摂取とアレルギーへの効果に関する研究はなされていないが、大豆や甲殻類を与える時期を遅らせるべきだとは考えていない。

概要

総合的に考えて、上記の研究では主なアレルギー性食品は補完食として早い段階で与えることが可能だとしている。

早期摂取が本当にアレルギー予防になるかについては、観察試験の結果を補足できる介入試験を行っていく必要がある。

アレルギー体質と関係ない補完食開始時期への一般的ガイドライン

  • 多くの小児科ガイドラインでは、補完食の開始時期は4-6ヶ月の間が望ましいとされる。まずひとつの食品に対して3-5日様子をみてから、次の食品に進むようにする。
  • アメリカの補完食はライスもしくはオートミール、黄色/オレンジの野菜(さつまいも、かぼちゃ、にんじん)、フルーツ(リンゴ、梨、バナナなど)、緑の野菜、年齢に応じて肉類が基本である。
  • 酸性のフルーツ(ベリー類、トマト、柑橘類、野菜)は肌に触れると酸物質による刺激やヒスタミン誘発を理由に、局在性反応、口内反応や紅斑性湿疹、じんましんなどが起こることはよく知られている。しかし通常は全身反応は起こらないため、これらの食品を与える時期も遅らせるべきだとは考えていない。
  • 最初の補完食としてアレルギー性食品を与えることは推奨しない。ただし、上で挙げた食品であれば、高アレルギー性食品であっても与えてもよい。
  • 1歳未満で食べても安全であるとされる牛乳ミルクやチーズ・ヨーグルトなどの乳製品に比べて、全乳(ホールミルク)は1歳までは与えないほうがよい。理由はアレルギーとは関係なく、腎臓の排泄機能や鉄の含有量が低いことが問題だ。
  • ピーナッツ/ナッツ類のバターや他の加工食品ではないピーナッツ/ナッツ類を丸々あげるのは吸入アレルゲンとなる危険があるため、小児科医、プライマリーケア医、専門家の許可が下りてからにする。

どのようにアレルギー性食品を与え始めるか

アレルギー性食品の安全な与え方についての調査はほとんどない。下記のマナーに従って、医師と両親が話し合うことを推奨する。

  • デイケアやレストランではなく、自宅でほんの一口試すことから始める。
  • 初めの一口で問題となりそうな食べ物、例えばピーナッツなどをあげる際は両親は専門家のアドバイスを受けるべきである。
  • もし何もアレルギーらしい反応が見られないようであれば、だんだんと分量を増やしていく。
  • 何も反応がない場合、3-5日ごとに新しい食品に慣らしていく。

アレルギー専門家による個別カウンセリングが推奨される場合

  • 最適な管理もしくは安心できる反応だったにもかかわらず、中度〜重度のアトピー症状が強く出始めた場合。上に挙げた食品は安全な可能性が高いが、できればアレルギーテストを含めた専門家の診断がおりるまで与えるのは待ったほうがよい。
  • どれか一つでもアレルギーの素養を持つ子どもは他のアレルギーを持っている可能性が高い。例えばピーナッツアレルギーの子がナッツ類アレルギーである、牛乳アレルギーや卵アレルギーの子がピーナッツアレルギーであるなど。その場合はアレルギー専門家の紹介を受ける。
  • まだ与えていない食品について血清IgEテストで陽性が出た場合、IgEテストと経口食物負荷試験を行ったアレルギー専門家への紹介を求め、複数の食品を制限する前に本当に何が臨床的にアレルギー反応が出るのか確かめるべきである。特に臨床的にアレルギーだと予測できるIgE値が95%以下の場合、もしくは予測レベルが無効の場合はなおさらである。それでもIgEテストで陽性が出た食品に反応が出たことがある子どもであれば、95%以下であってもアレルギーだと診断してよい。アレルギーの有無、将来的なアレルギー反応の予防、アレルギーの可能性の分析、アナフィラキシー治療のための適切な処方、今後のフォローアップなどのためにもアレルギー専門家の受診を推奨する。
  • アレルギー反応があったにもかかわらずIgEテストで検知できなかった場合でも、アレルギー専門家の受診はすべきである。自宅で再度疑わしい食品を与える前に、皮刺検査や経口食物負荷試験を専門家の手によって行うべきだ。
  • ピーナッツアレルギーの兄弟を持つ乳児は、自身もアレルギーを持つ可能性が7%ある。その場合は両親もしくは医師は、子どもにピーナッツを与える前に経口食物負荷試験を行ったほうがよい。しかし最初の一口で致命的な反応が報告されなかった場合、自宅でピーナッツを与えることのリスクは低い。それゆえ、上記で解説したマナーに準じて自宅でピーナッツをあげることが促進されている。

Note

これは特定の食品に対するアレルギー反応や兆候・サインがない子どもに対して形式的なのIgE検査を推奨するものではない。

国立保健研究機構によれば、食品アレルギーに関して心配がある場合は血清アレルギーテストの前にアレルギー専門家を受診したほうがよいとしている。

概要

  • 補完食は生後4-6ヶ月に始めてよい。
  • 補完食にいくつか慣らした後なら、アレルギー性食品を補完食として与え始めてもよい。場所はデイケアやレストランより自宅が望ましい。
  • 特定の食品にすぐさま反応を見せた場合、治療が効かない深刻なアトピー皮膚炎である場合などは、アレルギー専門家とカウンセリングして補完食の進め方を話し合う。

<勧告のまとめ>

食生活の制限

妊娠期及び授乳中の食品制限は現時点では推奨されない。ピーナッツの制限についてはさらなるリサーチが必要である。

母乳育児

完全母乳育児は最低でも生後4ヶ月まで、できれば6ヶ月まで行うのが望ましい。下記が理由である。

  • 2歳未満の子どもにおいて、アトピー性皮膚炎を減少させる可能性がある。
  • 4歳未満の子どもにおいて、喘息を減少させる可能性がある。
  • 2歳未満の子どもにおいて、牛乳アレルギーを減少させる可能性がある。

完全母乳育児はアレルギーリスクを高めるという研究もいくつか発表されているが、母子のアレルギー体質とは関係なく、潜在的なデメリットよりも子どもの健康状態全般に与えるメリットのほうが大きいと考えられている。

ミルクの種類

  • 母乳よりミルクのほうがアトピー予防に効果があるというエビデンスはまだない。
  • 生後4-6ヶ月までを完全母乳とできなかったハイリスク乳児(アレルギーの可能性が高い乳児)は、加水分解乳を使うことでアレルギー疾患と牛乳アレルギーを予防できる可能性がある。
  • 乳清たんぱく加水分解乳のほうがペプチドミルクよりわずかに効果が高そうだが、データはまだ不十分である。
  • 大豆ミルクがアトピー疾患予防に効果的だというエビデンスはない。
  • アミノ酸乳の効果に関する研究は不足している。

補完食の始め方

  • 補完食は生後4-6ヶ月に始めてよい。
  • 現在のデータでは、牛乳たんぱく(全乳を除く)、卵、大豆、小麦、ピーナッツ、ナッツ類、魚、甲殻類を生後4-6ヶ月以降に与えたほうがいいと勧告するに十分なエビデンスはない。よって、既に他の食品慣れている状況ならば、アレルギー性食品を補完食に含んでもよい。
  • 早期の補完食開始が将来のアレルギーリスクを減少させるするというデータが出現し始めている。
  • アレルギー性食品は、デイケアやレストランではなく、まずは自宅で試したほうがよい。
  • もし両親が特定の食品にアレルギー反応を持っている場合、中度〜重度のアトピーを持っている場合、食品アレルギーを経験している場合などはアレルギー性食品を試す前にアレルギー専門家の受診をしたほうがよい。

私なりの意見

ふー…長かったですね…。。全部読んでくれた方、本当にいるんでしょうかw

これを読んでみて個人的に思ったのは「結局そんなに研究進んでないじゃん?」です。やはり元々アレルギーの素養が高い人(親や兄弟がアレルギー持ち)が対象となった試験が多かったり、どちらがいいか断定しきれない物言いが多かったり。

そんなすぐに結論付けられないから親も悩むし、医師の意見もバラバラってことなんでしょうね(´Д`)ハァ…

ただ「6ヶ月までに何かしら食べさせたほうがいい」というのが最近の傾向というのは理解したので、かかりつけの小児科医がいうように6ヶ月になる1週間前ぐらいからライスシリアルを試してみようと思います。

まとめ

久しぶりに英語をたくさん読んだら超疲れましたw 何か読みたいテーマの論文などあればリクエストいただけたら頑張ります!…英語力が追いつけば……。

ではRyo@nydewebdesignでしたー!

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海外育児情報ポータルサイト「セカイクジ」、オンラインサロン「NYおやこサロン」など運営。育児を楽しみながら面白いこともやっていきたいバーチャル起業家。Sandbox代表。アメリカはNJで2人の男子を育児中。

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